(情報)第66回名古屋市身体障害者福祉大会要望事項(名古屋市回答)

名古屋市より、第66回名古屋市身体障害者福祉大会要望事項への回答をいただきました。今月号より2回にわたって掲載します。

 健康福祉局宛要望事項

視覚障害者に対するサービス提供受付窓口の一元化について…
現在、名古屋市からの文書は、福祉、介護、医療、水道、税金、広報、選管、など多方面から出されていますが、視覚障害者に必要な情報提供はそれぞれの窓口へ申し込まなければなりません。今回の新型コロナのワクチン接種のお知らせのように緊急のお知らせ発送の際にも、個々人の希望媒体に応じられるようにするには、各区福祉課で希望媒体を把握することが必要だと考えます。また、そうしたサービスが行われていることも知らされていないのが現状です。
また、新型コロナワクチンのお知らせの封筒に点字表記が無くて、内容の確認が遅くなり、予約が出来なかった視覚障害者(熱田区在住障害者手帳1級第1種)がみえました。このようなことがないように、市役所、区役所からの郵便物には、全ての視覚障害者に封筒の表面に点字で、①件名 ②差出課(係) ③電話番号の3点を必ず表記してください。

答…
行政の事務・事業は多岐にわたり、発行している文書についても、内容や量も様々です。そのような中、視覚障害のある方の障害の程度やどんな情報をどのようにほしいかのニーズも異なり、求められる合理的配慮も様々であるため、視覚障害者に対するサービス提供受付窓口の一元化については困難と考えております。
いただきましたご要望を踏まえ、健康福祉局としましては、引き続き各事業の実施部局において障害を理由とする差別の解消の推進に関する名古屋市職員対応要領に基づき、各当事者の求める内容を踏まえた合理的配慮の提供を行えるよう、関係部局に働きかけてまいりたいと考えております。

 同行援護・居宅サービスでの代筆・代読の拡充について…
昨年度から意思疎通支援事業として、代筆・代読サービスが始まりましたが、同行援護や居宅サービス利用者はこのサービスを利用できません。他市でも行っているように、同行援護サービスの始めか終わりに、家の中での代筆・代読サービスが利用できるようにして下さい。

答…
代筆・代読支援員派遣事業につきましては、令和2年9月から派遣を開始したところですが、まずは障害福祉サービスなどの支援を受けることができない制度のはざまにある方を派遣対象とさせていただきました。今後、支援員の人数や制度の利用状況等を踏まえ適切な事業運営に努めてまいります。また、必要な方については、居宅介護サービスの家事援助において代読、代筆支援をご利用できますのでご理解賜りますようお願いいたします。

 日常生活用具の情報通信・支援用具の限度額の増額について…
パソコンソフト購入システムが大きく変わり、現在の限度額(10万円)では、十分に情報収集するための必要ソフトが購入できません。Windowsの更新等にも対応していけるよう適切な限度額を設定してください。

答…
内容を精査し、引き続き検討して参ります。

 タブレットの日常生活用具支給について…
国・自治体が進めるデジタル化の中で、様々な手続きがオンライン化されています。また国や行政の情報もホームページやSNSを通しての提供が増えています。これらに対応する為、視覚障害者でも音声を頼りに使えるタブレットなどの機器を日常生活用具としてぜひ支給して下さい。

答…
音声を頼りに使えるタブレットなどの機器について、予算要求に向けて検討を行って参ります。

 ICT訓練の実施について…
視覚障害者が音声・拡大を頼りに使えるパソコン・タブレットなどICT機器の取扱いについて、初心者が新規に習得する機会と、新しいソフトや端末の取扱いを習得するための継続した機会を設けてください。

答…
視覚障害者に対するICTサポートにつきましては、なごや福祉用具プラザ等にて、愛知県の委託事業としてICTサポートセンターが設置されておりますが、本市としましても、障害者がICT機器の取扱いについて習得する機会が得られるよう検討してまいります。

 雇用と福祉の連携について…
雇用施策との連携による重度障害者等就労支援特別事業に関して、あはき業に従事したり、自営業を営む視覚障害者の就労支援を名古屋市においても速やかに制度化して下さい。この制度により、働く障害者がその実力を十分に発揮できるよう、内容の充実と柔軟に運用できる仕組みを作って下さい。

答…
国の要綱に基づく「雇用施策との連携による重度障害者等就労支援特別事業」のうち、自営業者の就労中に必要となる支援につきましては、令和4年度の実施に向けて、予算要求を行っているところです。
一方で、被雇用者である重度障害者の支援につきましては、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が実施する類似した既存の助成金があることや、新たに事業を実施した場合の助成金を企業が活用するかの見通しを立てることが難しいといった課題がございますが、事業を実施した場合の助成金の活用見込みやニーズ把握に努めるとともに、先行する他都市の状況も参考にして、検討を進めてまいりたいと考えております。

 スポーツ市民局宛要望事項

 中川区役所内の誘導点字ブロックの全面敷設について…
区役所市民課と福祉事務所内に誘導ブロックが途中まで設置してありますが、エレベーター、階段、トイレまでの間の全敷設をして下さい。

答…
誘導ブロックについては、福祉都市環境整備指針に基づいて敷設しております。本指針上、設置が必要である階段については敷設してありますので、ご理解賜りますようお願いいたします。

 防災危機管理局宛要望事項

 視覚障害者用の音声ハザードマップについて…
音声化されているのが文章の部分のみなので、自分の住んでいる場所の津波や水害・地震の具体的な危険度が判りません。福知山市、箕面市のように、地図に示された内容も音声化して下さい。

答…
近年、激甚な水害が頻発化していることを受け、水防法が改正され、想定し得る最大規模の降雨や高潮による浸水想定を基にハザードマップを作成することとなりました。本市では、洪水、内水氾濫、高潮のハザードマップの見直しに併せて、地震、津波などすべての災害をまとめた新しいハザードマップの作成を進めており、令和4年度末に全戸配布する予定です。新しいハザードマップについては、福知山市や箕面市を参考にしながら、音声版の作成について検討してまいりたいと思います。

以上です

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